ABOUT祇をん新門荘のこと

新門荘の歴史

(館主執筆「東山、そぞろ歩き」より抜粋)
抜粋した「東山、そぞろ歩き」は当館の会長が、この旅館の周辺を自身の思い出と共に書き綴ったエッセイです。
ご宿泊のお客様がご笑覧いただけるように和本に綴じて、客室にお入れしております。

ようこそ京都へ、そしてこの度は祇をん新門荘にお泊りいただき、まことにありがとうございます。
当館も今や平成生まれの若い従業員が増えてきて、昭和26年生まれのわたくしも、年寄り組の仲間入りをするようなこととなってまいりました。当館は昭和24年に私の祖父が始めた旅館で、私で三代目です。物心ついたときには、すでに旅館の中での生活でした。当時は、今より敷地も広く、北と西に白川が流れ、東は花見小路通り、そして南は新門前通りと、黒塀で囲まれた木造の和風旅館でした。家族の住まいは旅館の中、そして従業員の人たちと共に、そしてお泊りになるお客様もいらっしゃる、というそのような環境で育ってきたのです。ですから、旅館の中も私の遊び場所でした。松の木や鯉のいる池もあった庭は勿論、蔵の中や廊下の隅の暗く入り組んだ所にある小さく急な階段も、小さな子供が探険するにはもってこいの場所だったのです。
幼稚園に行こうかという年頃になってきますと、遊び場所は外へと広がっていきます。当時、旅館の玄関は南向きに新門前通りに面していました。玄関を出て、お向かいのお宅によくお邪魔していたのを覚えています。お兄ちゃんやお姉ちゃん達がいて、よく遊んでもらいました。そのお隣は、今はもうありませんが、路地の奥にある小さな旅館でした。東映映画の監督さんなど常連のお客様が多かったところです。当館には、まだテレビがありませんでしたが、その旅館にはもう既にありましたので厚かましく見に行った記憶があります。また、そのお隣は歯医者さんで、よく歯を治療していただきました。
余談ですが、今でも名残はありますが、当時、新門荘の近辺には、とてもお医者様が多かったのです。実は、新門荘そのものも、お医者様から譲り受けての開業で、初期には、建物もほとんどそのまま使っておりました。診察室を事務所に、立派なソファが並ぶ大正・昭和の洋風スタイルの書斎は、応接間として利用しておりました。
さて、そのお向かいの歯医者さんですが、昔はもともと蘭学のお医者様だったようで、幕末の頃、桂小五郎(のちの木戸孝允)が、傷を治療するために訪れていた、ということをずっと後になってから知りました。
坂本龍馬や新撰組など幕末に活躍した人たちが、京都の街を縦横にかけ巡っていたことは、ドラマなどでよくご存じだと思いますが、ごく身近に由緒のある場所があったことに驚いた次第です。

沿革

昭和24年1949年
現在地にて創業
昭和55年1980年
本館の建替え(木造2階建て→4階鉄筋コンクリート)
平成11年1999年
屋上にて「夏季限定 舞妓とビアガーデンの夕べ」開催
平成12年2000年
別館を手放し、本館のみ21室の営業
平成17年2005年
客室改装
平成20年2008年
楽天トラベル 近畿エリア銀賞
平成21年2009年
4階客室リニューアル
平成24年2012年
トリップアドバイザーcertificate of exllence受賞
平成27年2015年
外壁工事・外観リニューアル

会社概要

会社名
株式会社 新門荘
屋 号
祇をん 新門荘
所在地
〒605-0082 
京都府京都市東山区祇園花見小路新門前 (→map)
電話番号
TEL:075-561-8011 FAX:075-561-8178
資本金
1,500万円
代表者
芳井 篤司
従業員数
正社員20名・パート8名(2019年3月時点)
主要取引銀行
京都中央信用銀行
顧問弁護士
曽我部法律事務所